大会の概要

大会主題

 未来の創り手となる聴覚障害児の「生きる力」を育む教育を考える
  ~心と言葉を育み 子供たちが自ら人生を切り拓くために~

 

主題設定の理由

 グローバル化、情報化の波を受け、社会は加速度的に変化し続けている。知識基盤社会といわれる現代では、満ちあふれる情報の中から何を選び、どう活用するかといった情報の取捨選択が生活の一部となってきた。
 インクルーシブ教育システム、手話言語条例、合理的配慮等、聴覚障害児を取り巻く環境もまた例外ではない。新生児聴覚スクリーニングによって早期に聞こえにくさを告知された子供の保護者は、子供のよりよい成長を願い、どのように情報を保障するのか、どのようなコミュニケーション手段を使うのか、どこに教育の場を求めるのか等、成長の節目節目に情報を集め選択を繰り返す。その結果、特別支援学校に在籍する聴覚障害児の数が減少する一方、子供たちの実態はこれまでにもまして多様化してきている。そして、学校現場では、従来の「言語指導」「教科指導」に加え、ICTの活用、保護者のニーズの多様化等に対応した新たな専門性が求められている。
 平成30年度(2018年度)から順次実施されている新しい学習指導要領では、学習する子供の視点に立ち、育成すべき資質・能力の三つの柱を以下のように示している。
 ①「何を理解しているか、何ができるか(生きて働く「知識・技能」の習得)」
 ②「理解していること・できることをどう使うか(未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力  等」の育成)」
 ③「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びを人生や社会に生かそうとする「学び  に向かう力・人間性等」の涵養)」
またこれらは、「主体的・対話的で深い学び」を通して育成されるものであると提唱している。
 子供が自ら課題を見付け、考え、調べ、話し合い、解決していくためにまず必要なのは、自然や社会との関わりの中で自身の存在を認められることである。自己有用感を高めた子供は、もっと知りたい、もっと伝えたいという意欲がふくらみ、主体的な活動に向かう。そして次に必要となってくるものは、考えたことや伝えたいことを論理的に整理し、表出する手段としての言語力である。そのような心と言葉を育んでこそ聴覚障害児(者)は、自ら人生を切り拓き、「生きる力」を確かなものにするのではないかと考える。
 本大会では、社会の変化や多様性を受け入れつつ、それでもなお聴覚障害児教育に求められる心と言葉を育むための指導が真の「生きる力」につながると考え、本主題を設定した。

会 期

2019年10月17日(木)~18日(金)

会 場

〈公開・指定授業〉
○高岡会場:富山県立高岡聴覚総合支援学校
  〒933-0824 富山県高岡市西藤平蔵700
  TEL(0766)63-6385  FAX(0766)63-5884


○富山会場:富山県立富山聴覚総合支援学校
  〒930-0817 富山県富山市下奥井1-9-56
  TEL(076)441-9172  FAX(076)441-9188

〈授業研究分科会・研究協議分科会〉
○ホテルニューオータニ高岡
  〒933-0035 富山県高岡市新横町1
  TEL(0766)26-1111  FAX(0766)25-1710

○ソラエ高岡
  〒933-0021 富山県高岡市下関町4-56(2階 高岡市医師会事務局)
  TEL(0766)25-7060  FAX(0766)26-1481

○ウイング・ウイング高岡
  〒933-0023 富山県高岡市末広町1-7
 ※複合ビルです。この中に、研修室、志貴野高校、男女平等推進センター等があります。

 

主 催

全日本聾教育研究会 北陸地区聾教育研究会

主管校

富山県立高岡聴覚総合支援学校

協力校

(北陸地区聾学校5校)
新潟県立新潟聾学校 新潟県立長岡聾学校 富山県立富山聴覚総合支援学校
石川県立ろう学校  福井県立ろう学校

共催・後援(予定)

文部科学省 富山県教育委員会 高岡市教育委員会 富山市教育委員会 全国聾学校長会 
全国聾学校教頭会 全国特別支援学校長会 北陸地区聾学校長会 北陸地区聾学校教頭会 
富山県特別支援学校長会 全国ろう学校PTA連合会 社会福祉法人全国心身障害児福祉財団
小川再治研究協賛会 全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会 
公益財団法人聴覚障害者教育福祉協会 公益財団法人富山県教育公務員弘済会

大会日程